語彙・ボキャブラリー(3)

さ〜て、じゃあどうしましよう?ということですが、その前にこれからのお話ででてくる二つの言葉を事前に定義しておきましょう。便宜上の定義です。必ずしも公的で普遍的なものでは無いので念のため。

  • 基本単語: 前のページでも使いました。必要最低限のcommunicationに必要とされる動作、状態、物事などを表現する単語類だと思ってください。イメージ的には中学3年間と高校の初期に出てくる単語類です。大体2000〜3000程度だと思ってください。専門性もなくどのような場面でも出てくる単語類です。
  • アクティブ(active): 単語の意味が見て分かるだけでなく、必要に応じてその単語をoutputにも使えるという状態。よって文法上の位置づけ・用法、そして最低限の語感も身に付いているという状態です。反対に意味が分かる程度でまだその状態まで達していないという意味でパッシブ(passive)と呼びましょう。
  • 私は、語彙習得の方法はまず基本単語の習得がどのレベルか?というのがひとつのキーになると思います。ここでメインに対象とするのはTOEICで言えば450点以上、全てactiveとは言えないにしても少なくともpassiveには基本単語をそこそこ理解している人です。
  • えっ!?私、350点なんですけどぉ〜という人のために私感を少しだけ。TOEICで400点くらいより低いということは基本単語そのものがまだ出来ていない、passiveにもなっていないはずです。
  • この場合、事態は少し深刻です。中学・高校初期の4年間の若い脳の時代に習得していないことを、それ以後の衰え始めた記憶力でカバーしていかなければなりません。数年以上のハンデがあると思います。
  • そしてそんな人々によく見られるのが、基本単語も習得していないのに、いきなりそれ以上の語彙にめくらめっぽうの体当たりです。だから続かないんだと私は思います。意味もありません。基本単語が出来ていない人はまず、基本的な文法体系も理解できていません。それもハンデです。
  • ということで、基本単語が曲がりなりにもpassiveで、これからどういう風に語彙を習得していけばいいのかということに焦点を当ててみたいと思います。おそらく本HPの読者はそのレベルか、それ以上の方々だと思いますので。